第279号 3月10日

 120%の仕事をするということ

 子どもたちには、いつも、気がついたら、進んで行動しなさいと指導しています。
 私も、自分自身そうするように心がけていますし、それともう一つ心がけているのは、「ここまで、してくれたなんて感激」って言われるような仕事をしたいなあと思っています。頼まれたこと以上に付加価値をつけるような仕事をしたいということです。
 先日のことです。前号で述べました通り、国語の暗唱で、自己申告で一回読んだらシール一枚をあげています。子どもたちの教科書はシールで埋め尽くされています。そんなもんで、私の手持ちのシールが全部売れ切れになって、地元の書店にシールがあるか電話で聞いてみました。あいにく在庫がないということで、探してみますということでした。なかったらハイパーでも行ってみようかと思っていたら、その日の放課後に、職場までシールを持ってきてくださいました。問屋さんまで走ってくださったとのことです。おかげさまで、次の日には子どもたちにシールをたっぷり配ることができました。金、銀、青、オレンジの四シートで千円もしませんでしたが、そのために、時間を割いてくださったことを考えるととても感激しました。私はこの書店のファンになりました。仕事ってこうやってするものだということを改めて学んだ気がします。
 社会は、利害関係で成り立っている部分も多いと思いますが、その根底には、人と人の信頼関係、相手を思う気持ちがあるかがあるのではないかと思いますし、そうあってほしいと思います。

「ありがとう」を言うこと

 みなさんは「ありがとう」って一日に何回ぐらい言いますでしょうか。子どもたちは一日の学校生活で、十回、二十回は言っていると思います。私も、子どもたち以上の回数は言っていると思います。
 この冬に大学の恩師の定年退官をお祝いしての謝恩会があり、私が事務局を引き受けました。案内発送から、当日のしきり、欠席者へのしおりや参加者への記念写真の送付などの業務をしました。
 私が一番嬉しかったのは、みんなが事務局の私を含めてのスタッフに感謝の気持ちを表してくれたこと。また、写真を送った人から、「とってもすてきな会でした。事務局の皆さん、本当にありがとうございました。」という手紙やメールをいただいたり、欠席者に送ったしおりに、「ここまですてきなしおりができあがるとは考えてもいませんでした。感激しました。」というようなはがきをいただいたりすると、とっても嬉しくなります。
 私は、子どもたちにも言っています。どんな小さなことでも、「ありがとう」って言える子になってほしいと。そして、お父さん、お母さんにおいても、ご近所や、お母さん同士など、お世話いただいたことがあれば、「ありがとうございました。」っていう電話やメールでお互いの心がホットになること間違いなしです。
 私も、保護者の皆さんから、「先生、ありがとう。」って言われると、すっごく嬉しいし、もっとがんばっちゃうと思います。
 「ありがとう」は人と人の関係をなめらかにし、笑顔にさせる言葉です。
 もう春。「ありがとう」の花も大野にいっぱい咲かせたいですね。