第262号 2月23日

 最後の文集編集中

 最後の作文指導として、「がんばったこと、できるようになったこと」を子どもたちに書かせました。
 作文指導で一番苦労することは、一人一人への個別対応となることです。一般的なことは一斉指導しますが、子どもが書いてきた作文一つ一つには、子どもたちの思いが入っていますから、それを読んで、文法的なこと、漢字の使い方、付け足すこと、新たな方向性を示してあげることなど、個別に対応していくことが求められます。カードを使って順番を予約し、ずらーっと行列を作ることがないようにしましたが、なかなか順番が回ってこなく、二度、三度しか目を通してあげられなかった作品もあります。
 さて、今回の作文指導では、まず、メモを取るということをしました。書く内容をきめたら、それを書く順番にいくつかの場面に分け、場面ごとに下書き用紙(日記用紙)に書き、それを私に見せてもらいます。その場面が合格すると次の場面を書くということになります。こうして大きなまとまりごとにしっかりと細かく書いていくことを教えました。
 それから、表現では、「  」の文の使い方について、その前後を必ず改行することを教えました。子どもたちにとっては、空いたマスの分を得することになります。今まではそのまま続けて書いていたので、今後少しまだ抵抗があるかと思いますが、慣れさせていきます。また、ドキドキ、ひらひらなどいわゆるワンワン言葉を使って、表現を豊かにすることも伝えました。まだ、しゃべりました。自分の心の動きを「嬉しかった」、「面白かった」、「楽しかった」で終わってしまうのではなく、どう嬉しかったのかを嬉しいという言葉を使わないで、表してみるよう指導しました。これはかなり子どもにとって難しい課題だったと思います。
 それと最後は、作文用紙は一枚半(六百字)を超えるよう強くいいました。作文が苦手な子にとっては、一番辛いところです。私も子どもの頃はそうでした。「きのう僕は野球をやりました。楽しかったです。」で終わっていては、どうがんばっても一枚半はいけないのです。それでも、場面を分けて書くことで、いくらか子どもたちも取り組みやすくなったようです。
 金曜日が締め切りでした。子どもたちには火、水、、木までに下書きを終え、金曜日の二時間で清書ができるよう準備をするよう指導してきました。できない子はもちろん居残りで放課後勝負です。正直時間切れオーバーになる子がでるなあと思っていました。ところのその予想はいい方に外れ、二十五人全員が提出しました。当たり前のことですが、それがきちんとできたということで、子どもたちの成長というかがんばりを目の当たりして、全ての子どもの作文が綴ったファイルを今ここにおいて感動した気分になっています。
 この土、日で全てパソコンに入れましたので、あと、子どもたちにイラストを描かせて来週早々には発行できるかと思います。
 内容ですが、これもなかなかいいです。今までの「〜しました」で綴られたものから、自分の心の中を見つめて書けるようになりました。読んでいて、くすぐったくなるような気持ちの作文もありましたし、「これからもがんばれー」って思う作品もありました。近々お届けいたしますので、是非お楽しみにしてください。