第260号 2月20日

 量感の感覚を身につける。

 附属小の六年生の授業で、ふえたりへったりという勉強で、表のような増加をする場合はどんな時か、子どもたちが考える場面がありました。
 ある子どもが、一個1sのメロンを2sの袋に入れた時の重さと応え巻いた。確かに、メロン一個1sと袋2sで3sになります。そうしたら、すかさず、「そんな重い袋なんてないじゃん。」という意見。「sじゃなくて、gにして、ビニル袋ということにしたらいいんじゃん。」という意見が、続きました。
 考えとしてはあっていても、現実と違うところに気付くところ、そして、現実に合ったものがすぐ出てくるというところは「さすがー」と思いました。
 今、2年生では長さの勉強をしています。今回はメートルの指導が中心となります。頭では1mってわかっても、現実の1mをじっくり体験してもらおうということで、前回は、1メートルの紙テープに目盛りをつけ、窓の幅、水槽の幅などを実際に測ってもらいました。
 そして、今日は、発展ということで3mの紙テープをお隣さんと協力して10pずつ目盛りをつけて、測る体験をしました。
 教室の縦の長さ、ロッカーの端から端まで、そして廊下の幅です。子どもたちには、まず予想を立てさせ、それから、実測させました。
 このような比較的長いものを測るのは初めてですので、私も子どもたちに指導をして回りました。特に3mを超えるものについては、一度3mで区切って、もう一度測るということが必要になってきますので、ちょっと段階として高くなります。
 時間を5分ほど残して確かめに入りました。極端な違いについては、1m定規を提示して、ありえないことを指導しました。
 予想と誤差10p以内または、ぴったりの子もいて、なかなか感覚の優れている子もいるなあと思いました。
 測定する場所に自由課題を一つ入れました。自分たちではかる場所を決めるものです。ある班が、教室の戸の高さを測っていました。棚に上がって、戸の上を押さえて、地面までがんばって測っています。測定結果を見ると、1m20p。そこで私は、「○○ちゃんの背の高さ何pだったっけ。」、「えーと123pだったっけ。」「戸の高さと○○さんの背の高さとどっちが高い?」と尋ねたら、間違いに気付いたようで、もう一度計り直していました。
 算数は、机上の計算が多いのですが、現実の感覚も大切にしたいと思います。1本1sのバナナ、1粒2000円のキャラメルなどが登場した場合、「あれ、答えがおかしいぞ。」という疑問を抱くことも算数の感覚の一つかと思います。