第255号 2月13日

A先生との再会

 筑波大附属小学校は新宿の近くにあります。夕方は、葛飾区にあるA先生のいらっしゃる盲学校の視察に向かいました。
 A先生は、小学校教諭の免許を取得のため、昨年大野小学校に二週間ほど教育実習にいらっしゃって、子どもたちと過ごしました。現在は寄宿舎の職員をされておりますが、東京都の採用試験の難関を突破され、春からは、特別支援学校の先生として新たな第一歩を踏み出す予定です。
 今回は、その祝福も兼ねて、先生の学校、そして寄宿舎を訪問させていただきました。東京都には盲学校は2つしかなく、子どもたちは都内のあちらこちらから通ってきますが、遠い子については、通学がゆるくないことから休みの日を除いて寄宿者で生活しながら勉強をしています。
 葛飾盲学校は幼児から中学生までの指導をしており、教室や廊下は子どもたちの作品ですばらしい環境になっていました。
 目が全く見えないまたは、著しく視力が弱い子どもたちですが、その分他の五感の間隔は鋭く、特に音楽の感性については、秀でている子が多く、ピアノなども一度聞いたら、メロディーを覚えて弾く子もいるそうです。ですから、楽器などは豊富に揃えていました。コンピュータ室も見ましたが、文字を読み上げてくれるソフト、そして点字のプリンタなどもありました。また、学習内容は、普通の小学校、中学校と全く変わらず、しっかりと勉強しており、また、心も健全に育っているという話を伺いました。
 学校の視察後、歩いて10分ほどのところにある寄宿者を見学させていただきました。広々とした玄関、ゆったりとしたお風呂、明るい食堂、そして、きちんと整理されている子どもたちのお部屋をゆっくり見させていただきました。
 その後、勤務が終わった阿久澤先生とともに、新小岩で夕食をご一緒しました。
 A先生は、今でも子どもたちのことをみんな覚えていて、私は、みんなかけざんをがんばったこと、雪の坂で元気に遊んでいる事、かさこじぞうの暗誦に多くの子が挑戦したことなどをお話しました。先生は、休み時間は必ず子どもたちと遊んでくださったので、子どもたちの心をしっかりつかんだんよねという話をしました。それと、子どもたちの何人かが書いてくれた手紙を渡したところ、とても喜んでくださいました。子どもたちにということでお土産も預かってきました。
 おいしい海の料理をたくさん食べて、最後に握手をして別れました。
 これからも子どもたちの心をしっかりとらえたいい先生になって活躍することでしょう。