第179号 11月4日

 ご飯粒を残さない

 給食の後始末で、一番難儀するのが、おちゃわんについているご飯粒。かつて給食センターの方に話をきいたことがあるのですが、これが一番とりにくいとのことでした。私は一年生の時から、残ったご飯ちゃわんに、さっと水を入れてぐるりと回して水を切り、それをへらで取る方法をしています。こうすると、ちゃわんのご飯がすぐに取れます。
 それと同時に、子どもたちには、「残すのは仕方ないけど、あと何粒かしか残っていないんだったら、きれいに食べてね。」という話をしています。私は下膳の時は一番手のかかわるご飯のところにいることが多いですが、きれいに食べてきた子は、「えらいね、きれいに食べたね。」ってほめてあげています。
 さて、ここのところ、以前は食が細かった子どもでも、おかわりをしたり、給食を残さないで食べるようになったりする変化に気づきました。体格のいい子には、「おかわりは半分ぐらいにしなさいね。」と一言言っていますが、子どもたちがどんどん食べてくれるのはとても嬉しいことです。それと同時に、ご飯粒を一粒も残さないで、食べてくる子が以前より急に増えたような気がします。私が「あらー、きれいに食べてえらいわねえ。」という回数が増えています。私もがんばって指導していますが、これもおうちでの声かけも功を奏しているのでしょうね。
 私の親は、箸の持ち方、それと食器を持って食べること、そしてひじをつくなということはよく言いました。そういう中で育ったのではありますが、けっこうぼろぼろこぼす癖は未だに直らず、また、魚の骨も取ってもらっていたことが多く、魚の食べ方は超下手くそで、いつも妻にあきれられています。
 学校では、食べ物に感謝をして、必ず一口を食べる用に指導しています。ご飯粒の指導も述べたようにしています。犬食いも気づけば指導しています。でも細かいところまで、食事の指導は行き届いていないと思います。
 朝食、夕食は一緒に食べるかと思いますが、正しい食事の仕方もやさしく教えてあげて、私のように大人になって恥をかかない子に育てていただきたいと思います。
 関連するかわかりませんが、この間読んだ本の中に、「実況中継をする」というのがありました。小学校二年生よりもっともっと小さい子向けでしょうが、「お茶碗を親指をここにおいて、中指と薬指を下にかけて…。」としゃべりながら、行動をするというものです。二年生の子が「こんなこと知ってるのが当たり前」と思っていても知らないっていうことがものすごくいっぱいあると思います。お父さん、お母さんの実況中継で、「たぶん、こうやってやるんだな。」から「やっぱりこれでいいんだ。」という自信に変わることも多いんじゃないかと思います。何かのヒントになれば幸いです。