第178号 11月4日
いろいろな責任の取り方
今日は、生き物不思議図鑑の提出日でした。朝、私が教室に行って、「今日、集めるからねー。」と言ったらリーダーたちは、自分たちの班の作品ができているか点検していました。ある班はできていない子がいました。そうしたらリーダーは、「○○ちゃん、一人の責任じゃないもね。みんなで手伝わなきゃ。」と私の涙が出てくるようなできた言葉を言って、三人で図書室に出かけて、最終仕上げをやっていました。
朝の会で子どもたちにそのことをお話しました。「決められた分担をやって来ていないのは、よくないことかもしれません。でも、そこで、その子だけの責任にしないで、みんなで責任を取ろうとしたリーダーはすばらしい。仲間同士助け合って、協力し合って、班みんなのものとするって大切なことだよね。」と。
ここのところ、グループで作業する機会を結構つくるのですが、その時必ずリーダーを決めることにしています。リーダーは、配ったり集めたり、先生へ報告したりという仕事の他に班のみんなが上手くいくように、声を描けていくという重要な仕事があることを伝えています。「人よりえらい」と思われては困りますが、みんなをまとめていくリーダーシップを取れる子を育てていきたいと思います。
さて、グループの中には、「家でやって来る。」と言った子もいました。その子たちは、夕方に一人と夜のミニバレーの時に一人が私のところに届けてくれました。朝のうちに出せた方がいいのですが、このように、今度にしてしまわないで、その日のうちに「けりをつける」ということも、大切な学習の一つです。励ましてくださった保護者に感謝します。
私が大学二年の時、教育心理学一般実験という授業がありました。毎週、実験をして、データを取って、それをレポートにまとめて、翌週提出というものでした。高校時代、レポート書きなどというもの、そうそうやっておらず、同期の仲間九名が、試行錯誤しながら、まとめました。たった九人ですから、友だちのを丸写しというわけにはいきません。締め切りの二日前にきちんと仕上げる人もいましたし、私のように締め切り前日の夜に完成という人もいましたし、締め切り時刻ぎりぎりでセーフという人もいました。でも、特別事情がない限り、遅れて出すということはありませんでした。もちろん担当の先生がものすごくきついというのはありましたが。私たちは、「そこで期限」をきちんと守るということを学んだような気がします。私はこの授業で、周りが電卓でやっているのを何とかコンピュータでできないかとプログラム作りにのめっていった時期でもあります。
子どもたちに完璧を求めすぎてもいけないと思いますが、提出物をきちんと出す、時間や締め切りを確実に守る、ということをいろんな機会で指導していきたいと思います。
今、私が受け持っている子どもたちは、二年生にしては、宿題はきちんとやってくる方ですし、やることはごまかさないでやる子がほとんどで、たいへんすばらしい集団だと思っています。これも保護者の皆さんのお力も大きいと思います。現に多くの先生方が頭を悩ませることがある集金では、期日を遅れて、苦労したことが私の記憶にありません。親の背中を見て子どもは育つですね。