第172号 10月27日
携帯は必要か
金曜日は、私の所属する南北海道情報教育研究会の研究大会で、熊石まで出かけて、中学校の授業を見てきました。授業後の研究協議で、携帯電話に関する調査の報告がありました。
この調査は本校も含めて道南の小学校六年生の保護者六九一家庭にお願いし、77%の回答を得ました。
子どもの携帯の所有率は、21.2%で5人に一人の割合ですが、日常の様子から伺うにもう少し数値は高そうです。
携帯を持っていない家庭にいつから持たせるかを尋ねたところ、高校生になったらが多く、義務教育終了が一つの区切りと推測されます。ただし、自由記述の中に、「友だちが多く携帯電話を持つ状況になった場合、持たせないことで友人関係を維持することができなくなるのでは。」と心配される声も多く、中学生になった段階での所持率が急増することが予想されます。
携帯を持たせている家庭に
いつから持たせたかを尋ねたところ、四年、五年が多かった。理由として、保護者が働いていて子どもと連絡をとるためや、塾などに通うときの安全確保などが挙げられました。
有害サイトへの接続許否などのフィルタリングをかけているのは3分の1にとどまりました。
また、グラフにはありませんが、携帯に関して何らかの約束がある家庭が8割を占め、有害、出会い系への制限、通話、メール相手の制限、緊急時のみの利用、料金制限などがありました。
子どもが携帯をほしがる理由は間違いなくメールです。事実、私の調査でも、中学校では、通話よりメールの比重が非常に高くなっています。
真夜中でもメールに振り回される子どもたち、プレゼントサイトへの落とし穴、プロフで甘い誘惑、裏サイトでのネットいじめなど、
携帯を持たせた瞬間から、子どもの生活は変わり、親の心配が始まることが予想されます。
携帯を持たせないと本
当に友だちとやっていけないのか、安全に塾に通わせられないのか、子どもと常に連絡をとれる状態にしておく必要があるのかを、子どもの携帯所持をお考えのご家庭は、じっくり考えて下さい。
このように、子どもに携帯を持たせることは、便利さより危険性の方が圧倒的に高い報告が数多くされています。すでに、持たせている家庭もあろうかと思います。十分に十分にお子さんと使い方について話し合い、泥沼に入らないようにして下さい。
お子さんの「みんな持ってるから、携帯ほしい」とささやかれるか時期がいずれ来ると思います。その言葉に惑わされない賢い選択を望みます。
尚、文科省のエルネットhttp://www.elnet.go.jp/に「ちょっと待ってケータイ」というとてもわかりやすい30分番組があります。是非、ご覧になることをお勧めします。