第153号 9月8日
かけ算の勉強に入ります。
かけ算の勉強に入るに当たって、子どもたちにレディネステストをかけました。レディネステストとは、単元に入るに当たって、その下地(レディネス)に当たる既習事項がどのくらい定着しているか、また、未習事項(これから習う部分)がもうどの位わかっているかなどを把握するテストです。
この結果に基づき、子どもたちの実態を把握し、子どもたちのつまずきが予想されるところを丁寧に指導するなど、今後の指導方法に役立てていくものです。
結果は、裏面に印刷されている通りです。かけ算九九について言うならば、半数以上の子どもたちが、かけ算九九について、全部または一部を覚えているということが言えます。一番正答率の低かった7×8についても三分の一以上の子どもたちが正答しています。しかしながら、前にも述べましたように、九九を唱えることができることとかけ算を理解したということは、全く別な次元であるということです。私は、二年生の子どもが81個の九九を暗記することは全然難しいこととは思っていません。多少の苦労はるでしょうが、全員がしっかりと覚えて三年生になってもらうことは約束したいと思います。
かけ算で大切なことは、「一つ分の大きさ×いくつ分」ということです。時間のある方は算数の教科書4ページを開いてみてください。「一つ分の大きさ」というのは、車一台あたり5人、観覧車一台あたり3人、自転車一台あたり二人など、いわゆる一当たり量を見つけるということです。私が若い頃教えた時は、一あたり二個のものとしては、自転車、三個のものは三輪車、四個は、車のタイヤ、五個はサクラの花びら、六個は昆虫の足、七個はナナホシテントウの星などを使って説明したものでした。この「一つ分の大きさ」という概念をしっかりまず、もつこと。それがいくつ分あるかを計算するには、足し算でやっていくよりもかけ算でやっていった方が便利であることを子どもたちに気づかせていきます。
ですから、右の問題の2の(1)、(2)の問題では、2×3であり、3×5であり、その逆ではバッテンであるということになるわけです。
子どもたちには「一つ分の大きさ×いくつ分」というかけ算の概念をしっかりと身につけるよう指導していきます。
家でも一当たり量になるようなものを発見させ、うんとほめてあげていただければと思います。たとえば、お箸、椅子の脚、カレンダー、卵のパック、箱に入ったお菓子などなど、探してみて、家族で一当たり量発見競争などをすると楽しいかもしれませんね。
なお、指導計画としては、かけ算とは何ぞやというところに7時間をかけ、その後、五の段、二の段、三、四、六、七、八、九、一の段と進めていきます。