第106号 7月17日
言葉のトゲ
朝学習の時に、ちょっとした言葉から、いやな気持ちになったという事例がありました。誰が言ったとかは指導
しましたので詮索しないでください。
子どもたちには、ちょっと難しいかもしれませんが、言葉のトゲの話をしました。バラの花、ハリネズミなどにはトゲがあります。刺さるとチクリといたいです。子どもたちに、言葉っていうのは、たたく、けると同じように、また、時にはそれ以上に相手の心を傷つけてしまうことがあります。チクリと相手の心を傷つけるような言葉については、十分注意するよう指導しました。
大人社会でも、「そういう言い方しなくてもいいっしょ。」と思われるようなことを言われたという経験は誰でもお持ちかと思います。
私も、もうだいぶ前の中学校のことになりますが、子どもが解答用紙の記入場所を間違えてバツをつけ「それは点数になりません。」と何度言っても「いいでしょ。このくらい。」って何回も点数を上げるように求めてきたことがありました。あまりの繰り返しに「そんなにしてまで点数ほしい?」って言ってしまいました。結果的にその言葉だけが一人歩きをしてしまい、しばらくの間、その保護者とうまく関係を保つことができませんでした。後から考えると、「もっと違う言い方あるよなあ。」、「私は教師だものなあ、子どもにかーっとしたりしてはいけないようなあ。」と反省することしきりでした。そんな苦い経験もあって、人に対して、いやみったらしいトゲのある言葉は言わないように、特に相手とうまく話がかみ合わない時などには、嫌みになるようなことは言わないよう気をつけています。
こわいのは、四十を過ぎると、「そんな言い方をしたらだめですよ。」と誰も言ってくれないで、陰で言われるということです。もし気になるようなことがありましたら、「先生、あの時のあれ、ちょっと気になったよ。」って教えてくださいね。
だから物の言い方っていうのは、小さいうち、そして若いうちに、「そういう言い方は人の心をいやな思いにさせるよ。」って教えてあげることが大切ですね。
全力で働いた人は立ってください。
給食後の後始末については何度かお話してきました。自分のことは自分でするということを基本にしながら、みんなで助け合って、一分でも早く昼休みに入るようがんばっています。ここのところ、後始末が終わって全員揃った時、「一生懸命働いた人。」に立ってもらっています。以前は周りを見回しながら立っていた子もいましたが、だいぶ多くの子が立つようになりました。まだ、自分で気づいて動けない子もいますので、そういう子には、「どこどこをやってね。」とやることを指示して動くことに慣れさせるよう指導しています。
あと、最近気持ちいいのが、給食を下げる配膳室で、杉の子学級の給食が下がって来るのと合うと、私の「手伝おうっか。」の一声で、どの当番の時も、さっと下げるのに協力してくれます。野原先生も「ありがとうね。」って言ってくれて、子どもたちも気分よくしています。「いいことをして、ほめらえる。」そういう良い循環に回ってくると、子どもたちの心も豊かに育っていきますね。