第95号 7月2日

 子どもたちの放課後の机の上

 水曜日は職員会議。しかし、今週は宿泊研修のため会議なし。時間があるので、マルつけは放課後のうちにやってしまいました。マルつけをしたプリントをだーれもいない教室の子どもたちの机の上においていきます。全部配り終わって教室を見回すと、学校で出されたプリントはほとんど全て提出する子(半数以上はそうかな)の机の上には数枚のプリントが、日記だけは毎日出す子、逆に日記は得意じゃなくってたまに出してくれる子などの机もプリントが上がってちょっと嬉しそうに見えます。
 公立小学校として、子どもたちのいろんな差を考えると、あれもこれも「必ずやって来なさい。」という言い方はできないのが現状です。
 アンダーアチーバー(自分の生まれつき持っている能力以上にがんばって勉強についてきている子)とオーバーアチーバー(自分の生まれつき持っている能力はたくさんあるのに勉強にその成果が表れてきていない子)の話は以前にもしました。うちの学級はその中間のバランストアチーバーが多いように思えますが、アンダーアチーバーでも、毎日ほとんど欠かさず全てのプリントをやってくる子がいます。勉強のできる子だったら、百マスも二分位でやってしまうでしょうが、その子は、五分位かかります。一年生の繰り上がり、繰り下がりもかなり苦労しました。でもできるようになり、時間短縮もしてきました。そして、えらいなあと思うのは、必ず親の(おそらくお母様でしょう)赤ペンが入っています。間違ったところは、きちんとチェックしてやり直してあります。毎日きちっと一時間以上は勉強しているんだろうなあということが、プリントを見ていてもわかります。
 逆に、漢字など、答えを渡しているから、やってくれば満点を取れるだろう子が、50点位で低迷状態を続けている子もいます。そのような子どもたちには、時々、個人的に声をかけ、励ましていますが、なかなかそれぞれの家庭にも事情があるでしょうから、家庭に出向いてまでお願いすることはすべきかどうか考えてしまいます。
 私は小学校・中学校の教員をやってみて、ある程度大きくなってから、急にがんばって成績をぐいぐいと上げていくには、人並み外れた努力と根性が必要であり、実質非常に難しいことであることを経験上わかっています。
 何度も同じことを繰り返すことになるのでしょうが、子どもたちの毎日で一番大切なのは、勉強をすること、そして望ましい人間関係を作ることを学んでいくことです。勉強につきましては、低学年のうちは、保護者がついてあげることがとても大切です。お父さん、お母さんは、お仕事で疲れて帰って来ていることは重々承知ではありますが、小学校の低学年のここ何年かだけでもいいですので、子どもがどんな勉強をしているのか、計算はちゃんとできているか、漢字は書けるか、書き順はあっているか、しっかり見てあげる時間を生み出していただければ幸いです。

大人のいない家には、上がらない、あがらせない。

 繰り返しになりますが、大人のいないおうちには、「上がらない」、「上がらせない」という学校のきまりもあります。暖かい季節でもあり、公園などでの外遊びもできます。申し合わせとして、ご配慮いただければ幸いです。