第82号 6月20日

五十枚の日記

 この間Mさんが、私のところに嬉しそうにファイルを持ってきました。「先生、五十枚いったよ。」四月からのほぼ毎日の日記がしっかりと綴られていました。私は、ファイルの背表紙に金のシールを貼ってあげて、「これからもがんばってね。」というメモをつけて返してあげました。
 Mさんは、一年生の時はじめた日記を二年生になってからも、しっかり続けています。内容についても、日々のおうちでのできごとを綴る中で、自分の気持ちや考えを綴って、表現力もとてもついてきました。
 日記を読んでいると、家族の一員としての役割、お姉ちゃんとしての振るまい、勉強への取り組みなど、楽しい様子、苦しくてもがんばっている様子などがよく伝わってきます。
 今日の作文も、とっても丁寧な文字で書いてくれました。国旗が好きだということで、今頃、それぞれの国の旗と国の様子を調べているんじゃないかなあと思います。本人は、「うちのお母さんは、厳しい。」ってよく言っていますが、厳しく、そして愛情たっぷりに育てられてMさんは幸せだなあと思います。
 今回は、Mさんの日記を紹介しましたが、日記をほぼ毎日続けている子はまだ、ほかにもたくさんいます。
 まずは、書くこと。例えしばらくお休みしていても、何かの縁でまた、気持ちをリセットして書くことです。そして、作文用紙のてっぺんに書いていますように、「いい文を書こうと思わないで、思ったことをそのまま、綴ってみよう。」の言葉のように、口語体でもいいですから、自分の気持ちを素直に表現できれば、いい作文が書けるようになります。
 何度も言って聞き飽きたかもしれませんが、「書くことは考えること。」私もひばりを書きながら、毎日を振り返っています。子どもたちもその日を振り返る時間を作るよう励ましていただければ幸いです。