第78号 6月16日

繰り下がりのある引き算の指導

 算数は、繰り下がりのある引き算の指導に入りました。繰り下がりのある引き算は、繰り上がりのある足し算よりも児童にとってはかなり難易度は高いと感じました。一番の理由は、子どもたちは足し算に比べて引き算そのものに苦手意識があること。このことは、毎朝百マスをやって、「今日引き算なのー!?」って苦手そうな顔をする子が大半であることからも容易に伺えます。それと、繰り上がりは、補助数は必ず1でしたが、今回は、引かれる数(もとの数)より1小さい数を書くということ、など、思考も足し算に比べてステップが多くなることもあります。
 例題を取って、今日の指導を振り返ってみます。45―18をまず、筆算で書きます。繰り下がりのない引き算の筆算は習っているので、問題なく書けます。まず、例によって一の位からです。@5から8は引けない。このステップをふまないと、繰り下がるのか繰り下がらないのかごっちゃになってしまい、繰り下がりのある計算ばかりやると無意識のうちに繰り下がりの補助数を書いてしまいます。Aだから、十の位から10を借ります。そうすると十の位は10を貸しますから4でなくて3になります。4を斜線で消して3にします。B(一の位に戻って)10を借りてきたから、今15あります。15―8=7。一の位に7を書きます。今日子どもたちの机を回って苦労したのは、この引き算。百マスで日々鍛えられているはずですが、いざ、「なんぼさ?」って聞かれると、首をかしげてしまう子が多かったです。冒頭話しましたように、引き算の基礎が完全に定着しているとはまだ言い切れないことを肌で感じました。C十の位は今3だから、3―1=2。十の位に2を書きます。D答え27という具合です。
 指導では、借りるというところを明確にするために教師用のタイルで、十のタイルを一のタイルに変えて、15から8を引くことを説明しました。
 今日は二年生の大きな関門の一つである引き算の初日ということで、子どもたちの机を回っても、「先生、わかんない。」、「先生、教えて。」という声が聞かれました。
 今後、問題数をこなしながら、少しずつなれるよう指導していきます。最初は繰り下がりのあるものだけ、そのうちに繰り下がりのあるないものの混合の計算をやらせて、頭を整理しながら、定着を図っていきます。
 尚、補助数に関しては、繰り上がりのある足し算の時と同様に、当分の間、必ず書くという指導をいたしますので、ご理解をお願いします。