第57号 5月22日

Mさんのミ

 朝から「すごい」と思うことに出会いました。昨日の書写で3ページを一時間の授業時間で書きなさいという指示をしたところ、仕上げることができなかった子が何人かいました。15文字に40分以上かけれるってすごいなあと思います。「どうぞ、おうちでゆっくり丁寧に書いてきて下さい。」と持ち帰らせました。今日は、子どもたちのノートが全部集まりました。
 朝、子どもたちのノートをちらっと見ていて、衝撃があったのが、Mさんのノート。「ミ」のところです。昨日、Mさんに、「『ミ』のポイントは何だと思う?考えて見てごらん。」と最後に指導して終わったことをなんとなく覚えています。家に帰って、じっくりとお手本を分析したんでしょうね。斜めの棒が縦にそろうこと、まんなかの棒が中心を通ること、そして、上の空白、二カ所の棒と棒の間隔、そして、下の空白の長さがだいたい同じことなど、気がついたようです。「ミ」が手本をウリ二つだったのはご覧の通りですが、印刷するとたぶん見えなくなってしまうでしょうが、そこには、書き直した回数が五回、六回じゃないほど、消した跡が残っていました。
 この一文字にどれだけエネルギーを使ったことでしょう。ささっと書いてしまえば、一秒ないし、二秒、それを何分、いやもっと時間をかけてじっくりと手本を見て、満足するまで、何回も何回も書き続ける。そんな姿が目に映るようです。
 私も、ジーンと来ましたので、Mさんのノートを子どもたち全員に一人一人回って見せてあげました。
 こだわりとか、執念とか言う言葉が適切かどうかわかりませんが、一つのことにとことん一生懸命にやろうとする姿をMさんは、私や学級の仲間に教えてくれたように思います。

 宿題について

 宿題のことは、何回か書いていますが、自分の教員生活を振り返ってみると、もしかして、一番提出率が高いんじゃないかと感じます。今年になって、全員がそろわないこともあるけど、全員で喜び合えたことも何回となくあります。たぶん、私も今までの教員生活の中で、一番厳しく指導しているように思います。子どもたちには、
「おこられるから」ではなく、宿題はきちんとやることが大切って心に刻めるように指導しているつもりです。それと感謝したいのは、ご家庭の協力です。いつもプリントを確認していただき、まるつけもしていただき(時間のある時でいいですよ。)とっても感謝しています。これからも、昨日のBの意義を子どもたちが体得できるよう、ちょこっとずつ宿題を出していきます。