第25号 4月21日

 急に来るもの、しだいに忍び寄って来るもの

 もう、ご存じの方もいるかもしれませんが、我が家のノンタンが銭亀の自宅の二階から落ちて、右前脚を骨折しました。私が空気の入れ替えと思って窓を開けておいて、そこから落ちました。すぐに病院に連れて行って、手術をして治療してもらっているところです。運が悪かったというか、また、逆に二階から落ちてこの程度で良かったかと複雑な気持ちです。
 動物がよく人間の身代わりとして、事故に遭って、人間を守ってくれるなどという話を聞きますが、わが子、クラスの子、家族でないのが、不幸中の幸いという気持ちです。
 ずっと心配な気持ちを引きずっているわけですが、このことで、「事故っていうのは、本当にいつ起こるかわからないものだなあ。」とつくづくと感じました。子どもたちが一番遭う可能性の高い交通事故、そして、水の事故、機械に挟まれる、下敷きになる、高いところから落ちるなど考えられます。若年齢の死亡原因のトップは不慮の事故ですから。
 それで、思ったのですが、一年生の時にも書いたような気はしますが、事故は複数の要因で起こることが多いということです。今回も、窓を大きく開けっ放しにしておいたことが引き金(犬が外へ出ることを想定しなくてはいけないのです)ですが、普段より大きく開放していたこと、たまたまその戸だけが網戸をしていなかったこと、誰もついていなかったこと、考えればいくつもの要因があります。
 それぞれのご家庭でも大切なお子さんが、不慮の事故に遭わないように、その要因となりそうなものをふだんから保護者が気付き、排除していくことが大切じゃないかなーと思いました。ふだんからの自転車の乗り方指導、空腹・いらいらでの登校、忙しくて子どもの話をゆっくり聞く時間がない、保護者が社会のルールを遵守していないことがある、子どもに目が行き届いていない時間や空間が多い、などなど今思いつきで掲げましたが、どうぞ、皆様の家庭を振り返る一つの機会にしていただければと思います。
 それと関連してもう一つ。「しだいに忍び寄ってくるもの」ということで、毎日の生活でほとんど気づかない位ゆっくりと進行する悪しき習慣(もちろん逆の知らず知らずのうちによくなってくることもあります。この場合は心配ないですね)みたいなのがあると思います。去年までは家でよく勉強していたのに、今思ってみると勉強時間が確実に減っている。友人との遊びがどうも乱れている。親子の会話が少ない。これも思いつきですが、これらは急に起こることではないので、親も子も気が付きにくく、ハッと思ってみると周囲と確実にずれているっていうことがあります。このような要因も事故につながっていく可能性があります。
 私自身も、仕事では一年間一緒に過ごしてきた子どもたちなので、悪い意味での「慣れ」みたいのがあるような気がします。自分自身も、子どもたちの指導を総点検しながら、がんばっていきたいと思います。
 今日から、家庭訪問、よろしくお願いします。