第250号 3月10日
久根別小の吹奏楽コンサート
日曜日に、かなでーるで行われた久根別小学校の思い出コンサートに行ってきました。顧問の一人が私の大学院の同級生で新卒の三笠先生(年は20歳も離れているのですが)で、タクトを振っているので、応援したいというのもありました。
函館地区、北海道地区でそれぞれ金賞を受賞し、全国大会までいっただけあって、「これが小学生?」っていう位、音楽がよくわからない私もすごいと思いました。
私は音楽を聞きながら、以前勤めていた恵山の中学校の吹奏楽のことを思い出しました。その頃東光中学校は、C編成(25人以下)では、函館地区で全道大会に出場する常連校でした。私は、音楽には縁がなかったのですが、何年か、引率や事務手続きをやる副顧問をしていました。函館地区のコンクールは7月下旬市民会館で行われます。そこで金賞(数校)を取り、そのうちの1校が全道大会への出場となります。審査員から、全道の切符の証である右手が高く上がると、発表を待っていた生徒たちは、大きな歓声を上げ、あとは涙で抱き合います。
9月の全道大会は、札幌の「きたら」。ホールの中央にステージがあり、思いきり演奏してきます。C編成は全国大会がありませんので、そこまでで、あとは札幌を思いきり楽しんで帰ります。
彼ら、彼女たちの中学校生活は、学校と吹奏楽だけの三年間に近いものでした。吹奏楽部の休みは、正月とお盆の何日かだけ。まだ月に一度の土曜日休みが始まった頃ですが、土曜日、日曜日、夏休み、冬休み、そしてゴールデンウィーク、全てが吹奏楽の練習でした。ゴールデンウィークには、函館市内の吹奏楽をやっている学校が合宿に恵山に集まり、合同で特訓です。
それだけに彼らのコンクールに賭ける思いは、なみなみならないものです。市民会館での涙、きたらの前庭で記念撮影する時の飛びきりの笑顔。これがかれらの青春です。
それでも、吹奏楽を通して、心を一つにすること、相手への思いやり、言葉づかい、一生懸命にやること、いろんなことを学びます。もちろん、勉強もしっかりやる子たちです。
中学校という意気多感な三年間が全て吹奏楽ということに対しては、賛否両論あるでしょう。私はそういう彼らを見ていてそういう生き方もすてきだなあと思いました。
感動の影には人知れぬ苦労や努力ありです。人生においてたくさん感動を得られた人は、何があっても強く、そして、人にも優しくできるのでしょう。
「できないから」と言ってあきらめない、一度決めたことは、何があっても最後までやる、自分が決めたことは決して投げ出さない。本当の喜びっていうのは、そんな努力の影にありです。小さなことでもいいんです。がんばってできたらほめてあげて、自信につなげていきたいですね。
今日は、すてきな音楽を聞きながら、そんなことを思いました。