第241号 3月3日
オリジナリティー
三月の暦を数えますと、学校に来る回数が14回しかありません。(18日の卒業式の日は、一、二年はお休みです。)あっという間ですね。一日一日を大切にしなくちゃですね。
子どもたちがいないシーンと静まり返った教室で、子どもたちのペンダントと小物入れにニスを塗りました。約三時間。一人一人どんな思いをこめながら作ったのかなあと想像しながら、作業をしました。
作品を見ていて、とってもオリジナリティーがあるなあと感心しました。私は、時間がないので、「ここに型抜きがあるから、これを使ってどんどん作っていって。」って言ったところ、子どもたちから、「自分で好きに作ってもいい?」って聞かれたので、「時間あまりないけど、がんばれそうだったら、やってみてね。」って答えました。今まじまじと見ると、半分以上が自分で形をこしらえているのです。形はなんだかわからない、丁寧さも今一つと思いながらも、人まねしないで、自分の考えで作ったっていうことに感動しました。一年生だから、作れる能力はまだまだです。でもオリジナルを作るという気持ちが私にとってはとても嬉しく感じました。
月曜日に紐をつけて、完成にします。火曜日の六年生を送る会で、プレゼントをします。大きなきのこのペンダントをもらった子は、もしかして「えー、何これー!?」って言うかもしれません。でも、「世界に一つしかない子どもたちが心を込めて作ったプレゼントだよ。」ってフォローしてあげたいなって思います。
私たち大人も、日々忙しい生活をしているので、「右に倣(なら)え」っていうことは多いですよね。どうでもいいもの(具体的に何かはすぐでてきませんが)はそれでいいと思うんです。でも、ここぞというところは、人と違うところっていうか、自分の気持ちや願い、生き方を示す何か、一工夫を加えるというところが大事なんじゃないかなあと思います。
私など、「余計なことをして…」ってしかられることがありますが、まあ、「えへへ」と笑ってやり過ごすことにしています。私なりの物事に対する気持ちの入れ方なんだよと思って。
懇談会でもお話しましたが、これからの社会は、先の見通しが立ちにくい社会が予想されます。「今までと同じ」ではだんだん歪が大きくなってくるものがたくさんあります。子どもたちには、今まであることには、常に改革の目を持ち、やらないよりやった方がいいと思うことに対しては、自ら系けくして、手腕を発揮するような大人になってほしいなあと思います。
そんなことを子どもたちが自分で考えて作ったペンダンドを見ながら思いました。