第239号 2月29日

 参観日

 一年生最後の参観日に多くのお母さん方に来ていただき、ありがとうございました。今週は参観日に何をしようかと迷う余裕もなく、「せっかく宿題も出したから、算数にしよう。」という切羽詰まった中の参観日でした。
 若い頃は、何とかカッコだけでもつけねばということで、模造紙で何かをとってつけたように作ってみて、授業に工夫していることを誇示したこともありますが、ここんところは、私も、子どもも繕うことのない、生の姿を見てもらおうと思い、普段のままの形でやりました。ただ、願いとして、子どもたちの成長した姿をしっかり見てもらいたたく、算数の前座として六年生を送る会で歌う「さんぽ」を披露し、百マスでの子どもたちのがんばりを見ていただきました。
 歌の思いは一つ、「聞いてもらいたい。」ということ。二千人の前で百万回生きたねこを語った子どもの姿が私の頭にしみついています。語りは、歌は、人に聞かせてこそ意味があります。歌の心が伝わります。だから歌うなら、誰もいないところで「大きな声でうたいなさーい。」って言うよりも、人に聞いてもらう方が張り合いがあります。子どもたちは一生懸命、心をこめて歌ってくれました。子どもたちに見つめられながら、歌を間近で聞くって結構、グッとくるものがあったことでしょう。大きな拍手ありがとうございました。六年生を送る会は、もっと心をこめる練習をして、六年生を感動させます。
 百ますも考え方は、同じ。後ろから、「子どもたちがんばれ!」っていう視線をたっぷり感じれば、実力以上の力を発揮できると思ったからです。私の予想は見事的中。自己ベストを更新した子もいて、みんなで大きな拍手を送りました。十月頃から始めた百マス計算。子どもたちは例外なく確実に力をつけました。
 歌も百マスも底力を出すのは、子どもの気持ちであり、それは周囲の環境にも大きく左右されることを改めて感じました。
 さて、授業は、宿題の確認から。教師として、宿題は必ずチェックすべきものです。やらせっぱなしでチェックしなければ、必ずやらない子が出てきます。チェックされ、やっていなければしかられるプレッシャーをかけます。学校に来て今日やった子もいるようですが、今日は、触れないでおきましたが、本来は家で勉強してくるべきものです。
 今日は前座でいろんなことをやったので、算数の中身の時間は少なくなりましたが、ここでは、課題を整理し、その解決をしていくために、しっかりとした図を書く力が求められます。Aさんが描いてくれた図から、気がつくことを出していき、どうすればより整理されるか考えさせていきました。子どもの方から、「一対一対応が一目でわかる図がいい。」ということが引き出せたと思います。きちんとした図が書ければ、もう90%位は問題が解けたようなものです。最後は走りましたが、無事答えをだすことができました。子どもの発言は普段よりちょっとおとなしめでした。全員に指名をすることはできませんでしたが、歌と百マスでどのお子さんも学校で力いっぱいがんばっている様子は伝わったかなあと思います。
 参観日が終わって一安心という気持ちです。