第238号 2月28日
版画
今日は、版画デーでした。さすがドッと疲れが出ました。いつも必ず写真だけはとっていたのに、写真を撮る余裕すらなかった感じです。それでも、子どもたちのがんばりがあって、全員の作品を展示することができ、何とか参観日を迎えるひとつの準備ができて、ホッとしているところです。
隣の組は二週間位前から廊下に版画が貼ってあって、一組は、それを見ながら作り方を勉強してきました。ポイントは前にも書いたと思いますが、@顔を大きく、A何をしているかわかるように、B背景を埋めていく、です。家でがんばってきた子もいました。この三点は、私がけっこうこだわって指導したこともあり、ほとんどの子が守れて、なかなかいい作品になっていました。
時間がかかるという話を聞いていましたし、二時間目から、スタートしました。指導のコツとしては、児童がする作業の指示を明確にすること、そして、最後までやることを言い、子どもに見通しを持たせるということです。次にやることが見えないと、早く終わった子は、「先生、次何やるの?」と矢継ぎ早に聞いてくることになりますから、最初から、名前をつけて提出するところまで、説明しました。
私は、子どもたちの原板にローラーでインクを塗り、紙を乗せるところまでしました。ローラーでインクを原板全体にまんべんなくつけること、その上に、きちんとななめにならないで紙を乗せることも難しいと考え、私がやりました。本質以外のところで、失敗した作品になってはかわいそうです。
子どもたちには、バレンで、力を込めてする紙にインクを乗せることをがんばってもらいました。
ローラーでインクをつけて紙を乗せるのに、大体一人二分〜三分位。私はめいっぱい忙しいのですが、子どもたちにとっては待ち時間が多いわけです。その間本を読んだり、その他の勉強をしたりしているように指示しましたが、そこはなかなかうまくいきませんでした。私の注意は目の前の版画の方にいっていて、つくはずのないインクが顔につくという、予想はしていたものの、それが現実となり、その顔で、私の方を見て、ニコッとされた時は、しかっていいのやら、ほんとにもう、というところでした。
版画は一人二回、どうしてもうまくいなかかった子は三回刷りました。一順したところで、どうもインクの乗りがよくないので、R先生を半ば無理やりに近く呼んでワンポイントアドバイスをもらいました。一回目より二回目の方が、インクが紙に載っているからうまくいくこと、バレンのこすり方は、最初が中央から端へ、全体をこすりながら、縁や角を特に力を入れること、バレンを斜めにして細かいところをこするなど、専門的な指導をしていただきました。さすがだなあと思うと同時に子どもたちもうなずいていました。
アドバイスをもらっての二回目。インクが乗っていたので、一回目よりはうまくいく子が多かったです。原板と、黒く写された作品とはイメージがだいぶ異なりましたが、目の表情が出た作品も多く、子どもたちにとっては、がんばったねえ、とほめてあげました。
後始末では、少し大きな声も出してしまいましたが、みんな協力して、教室に黒い爪跡を残すこともなく、無事一年生の版画は終わりました。中腰が多かったのですが、腰が痛いと思う余裕さえないあっという間の三時間でした。重いものは持たないようにしていますが、お陰さまで、ふだんの生活はほぼ、支障なく大丈夫な状態にまでなりました。
五時間めに少し時間をとって、子どもたち一人一人に、自分の作品紹介と、作品に対する感想や思いを一言ずつしゃべってもらいました。