第236号 2月26日

 自分のこと好き?

 時々、自分が自分に、「今の自分って好き?」って問いかけることがあります。(問いかけるようにしています。)カッカしていて、いらいらして、人に嫌みを言いそうな時(あんまりそんなことはないけど)、「今の自分っていやだなあ。きっと、いやな表情をしているんだろうなあ。」と思うことがあります。また、めちゃくちゃ忙しい時に、周りに「佐々木先生、頼みあるんだ。」ってけっこうややこしいことを頼まれても、「いいよ。どれどれ。」って相談に載ってあげられた時は、「今の自分ってなかなかすてきじゃない。いいぞ、その調子。」って自分で自分のことが好きになったりします。
 自分で自分のことが好きな時は、相手に対してもにこやかに接しているでしょうし、逆に「こんな自分嫌い。」って時は、目がつりあがって相手と話しているんじゃないでしょうか。
 私は教師なので、子どもと接する時も、「ほんとどうしょうもない。」、「それじゃあ、二年生になれないっしょ。」みたいな捨て台詞的な言い方はしていないつもりですが、時々、やっぱり頭に来ることがあって、「しかる」んではなくて「おこって」しまうことがあります。そんなときは、少したってから、今の自分は醜かった(みにくかった)なあと反省することがあります。
 こんなことがありました。給食台の上に洗い忘れた牛乳パックがありました。自分で自分の食べた給食を下げるのが原則です。でも、給食当番の分を次の週の給食当番が下げたり、たまたま、トイレに行っていて下げてなくて他の人が下げたりなどの状況もあります。だから、私は、たまには全体指導で、「自分のものは自分でちゃんと始末しなよ。」とはいいますが、さっと動いてくれた子どもをほめる方を重視しています。「あらー、一個誰からのあまっちゃってるわー。」って言うと、すぐ何人かきて、時にはチョボラをする人がじゃんけんすることもあります。そんな時は、じゃんけんで勝っても負けても、いい顔をしています。自分が好きだと思った瞬間です。そこに「ほめる」という強化は大切です。
 親を大切にする、友達を大切にする、先生を大切にするということは、その根底に自分を大切にするということがあるでしょう。自分のことがすてきだから、大好きだからこそ、自分を大切にするのです。だから、自分のことが自分で好きっていうことは、全ての人を大切にしていくっていうことにもつながっていくと思います。
 私も学校生活の中で、子どものいいところをほめて、「自分のことを好き」って思えるような子どもたちを育てたいと思います。
 話の角度は少し変わりますが、PTA役員決めなどで、私は絶対にくじやじゃんけんは反対なのですが、現実としてあるようです。くじを引いて役員になってしまった時の姿を想像してみてください。逆に、「私でよかったら、やらせて下さい。」って言った自分の姿を。その日はもちろん、一年間仕事に対する気持ちが全然違うと思います。今年役員をやって下さった皆さん、全員が自分から手をあげて下さいました。仕事も前向きにやっていただきました。「自分のことが好き」って言えるようなすてきなお父さん、お母さんで、子育てを楽しんでいただければと思います。