第235号 2月25日
親に言えること言えないこと
子どもたちは、学校生活の中で、いいことも悪いこともたくさんして、日々成長しています。「○○さんが、○○した。」って私に訴えてくることは、二学期よりも少なくなったような気がしますが、気を抜けません。
子どもたちは、四月の入学の時よりもこれも良くも悪くも知恵がついてきています。
先週のことでした。詳細は伏せますが、子どもたち同士で、ちょっとしたトラブルがありました。いわゆる悪さをしてしまった方とされた方です。子どもたち同士のトラブルは、その場限りの要因のものもありますし、日頃の積み重ねに起因するものもあります。
それが、わかって、私は、子どもたちを指導しました。私は、教室全体では、「こらー、何やってるんだー。早く座れー。」などとこわそうに声を張り上げて、注意することはありますが、子どもと面と向かっては、まず大きい声でしかることはしません。一対一、時には何人か一緒に話をすることがありますが、冷静に話をすることが常です。子どもが自分のやったことを振り返り、言いたいことは言って、でも、反省すべきところは素直に反省できるよう心を落ち着けて自分を見つめることが大切だと思うからです。そして、自分から反省の言葉がでるように待ちます。私から、「とにかく謝んなさい。」という言い方はしません。というわけで、その件も、以前から引きずっていた要因もあったようですが、子どもたちは、「ごめんなさい。」をするということで指導として終えました。
ここからがポイントなのですが、子どもたちに、「今日あったことを、お父さん、お母さんにも一言言っておいてね。先生から電話しないけどいい?」って加えました。ところが、残念なことに、おうちで言えなかった子が多かったことを後から知りました。
確かに、これは、すっごく難しいことだと、私も思って言いました。友達が叱られたみたいなことは、言えても、自分に関わることについては、いつ言うか、言ったらどうなるか、また叱られるんじゃないか、言わなくてもばれないんじゃないか、などいろいろ子どもたちも考えるでしょう。私もいっつも学校で失敗ばかりしていますが、家では学校の話はまずと言っていいほどしませんから。大人も思いは似ていると思います。
でも、子どもたちは、何があろうと最終的に親が守ってくれます。子どもたちには、嬉しかったこと、悔しかったこと、不満があること、そして先生に叱られたことなど言いにくいことも、おうちの人に話せるようになってほしいなあと思っています。そして、おうちの人は、「そうだったの。よく話してくれてわね。お母さんはこう思うわ。」って勇気をもって話してくれたことを認め、親としてのアドバイスをしてあげれればと思っています。
今回関係する子どもたちは、回り回って、親の耳に入り、状態を悪くしてしまいました。子どもたちも、ちょっと懲りたようです。
私は、担任としての判断で、「これは親にすぐ伝えなければならない。」と思ったことはおうちに伝えます。でも、今回のように、学校でしたことで、自分の行いを反省している時には、ホットラインで電話しないこともあると思います。子どもたちには、自分の口で自分のしたことを、世界で一番自分のことを思ってくれている親に素直に言えるっていうことを大切にしてほしいなあと思います。保護者の皆様には、ご心配をおかけさせてしまい、申し訳ありませんでした。と同時に、子どもたちにはもうワンチャンス与えて、失敗から学ぶことを大切にしてほしいと思いました。