第211号 2月1日
2・8の原理
2・8の原理という言葉を聞いたことがあるでしょうか。どんな組織でも2割が残りの8割を動かすという原理です。2割ぐらいがちょうどいいのであって、これが多くなると、ひばりの前号でもお話ししましたような状態に近くなるんだと思います。
そう言いながらも、私は、子どもたちが社会に出た時、この2割の人間になるような人材を育てたいというのが思いです。
自分のことを少し話しますが、今のようにあれもこれも引き受けて、なんとなくでもやりこなせるのは、恵山での8年間が大きかったと思います。三十代に入ってすぐでしたが、学校で教務や進路のリーダーをしていました。その時の校長先生が、「佐々木先生、その企画やってみなさい。」と認めて下さり、新しいことを学校でやることができ、自信をつけました。「責任は私がとるから」という親分タイプの校長先生でした。情報の研究サークルも幹事長をずっとやって、会長にも恵まれ、これも次々と新しい企画を立てて推進してきました。授業以外にもたくさんの仕事をかかえることになり、忙しい毎日ではありました。でも、仕事のおもしろさ、やり遂げた時の充実感。そして、「やれるんだ。」という自信がつきました。今でも、頼まれたことは、チャンスと思って「断わらない」をモットーにしています。ですから、いろんな組織に入っていますが、自分自身は組織を動かしている2割に属している場合が多く、たまにその他大勢の8割だったりすると安心してくつろいで仕事をしたりしています。
長くなりましたが、子どもたちが生きていく今世紀は、教育にしても、福祉にしても、経済にしても先が見えづらい状況にあります。ですから、学校では「生きる力」と言って自分で考え判断して、進んでいく力をつけることが大きな目標となっています。そのような中、子どもたちが大人になった21世紀のヒノキ舞台で活躍していくためには、リーダー性が「生きる力」の一つの方向性として求められると思います。自分は大人になるまで、そんなリーダー性などありませんでした。でも、自分の経験からもして、子どもたちには、小さい頃から、進んでいいことは実行に移す、社会のためになること、人の親切になることは、言われなくても動く、そして、自分が動く中で自分に自信をつけていく。信頼される幸福感を体で覚えていく。そういう経験を学校で積んでいって、社会でリーダーシップを取れる子になってほしいと思っています。仕事って、できる人に集まってくるものだと思うし、そうして忙しい人ほど、仕事をこなせるんじゃないかと思っています。
子どもたちの作文から
きょう、ママとコロッケに挑戦しました。むずかしかったけど、ボールみたいになりました。でもおいしくできました。パパがいっぱいたべてました。
きょう、わたしはおかあさんとおちゃわんあらいをしました。おゆがあたたかかったので、手がきもちよかったです。あわがついた手は、おかあさんのようなにおいがしました。
きょうのあさごはんはカレーをたべました。きのうのよるごはんもカレーでした。ぼくはカレーはすきなので、あきませんでした。おかわりはしませんでした。カレーをたべていいきぶんになりました。