第173号 12月5日
浮沈子(ふちんし)
生活科のおもちゃづくりの発展として、浮沈子を作りました。たぶん今頃(火曜日の午後)家に帰って、お母さんやお父さん、妹、弟に、「手品みせてあげる。ほーれ、下がれー、下がれー、上がれー、上がれー。」ってやっているのではないでしょうか。
今日は水回りのいい、家庭科室で授業をしました。最初に件の手品をして見せて、子どもたちを引き付けて、それから作り方の説明をしました。ちなみに買ってきた材料は、しょうゆパック16ケ入り(100円ショップ)、6ミリのナット(大型日曜雑貨店)でした。6ミリのなっとがちょうどしょうゆパックのねじに合います。
作り方は、容器にお魚を浮かべて、しっぽだけがでる位、水を入れます。この水加減か、浮沈子の全てとなります。そして、ペットボトルの上の口まで水を入れます。そして、魚を入れて、水がちょっとあふれて、その状態でキャップをして完成です。
子どもたちにとって難しいのは、水の調整、重すぎると、上がってこないし、軽すぎると、思い切りペットボトルを押さないと下がりません。何回も何回もやりなおして、やっとできました。
できおわって私がした質問が、「どうしてペットボトルを押せば、魚が下がるんでしょう。」これには、何人か答えたあと、M君がズバリと答えました。子どもたちにも簡単に説明しましたので、お子さんにもう一度尋ねてみてください。
八方ふさがりの時は
給食の時です。欠席した子の分はじゃんけんしてほしい子がもらうのが原則になっています。今日はハムカツ。二名欠席で、一つは他の足りない学級に回したのであと一つの争いです。数人の子が前に集まりました。じゃんけんをしようとしたところ、「四等分したらどうだろう。」と私に相談しに来て、「それは、いる人で相談して決めたらどうだろう。」とアドバイスしている間に、じゃんけんが終わってしまったのです。
もう一度じゃんけんをすれば、最初に勝った子は不満を持つし、じゃんけんしないと、せっかくいい提案をしてくれた子が不満を持ちます。たまにですけど、どっちに転んでも誰かを傷つけてしまうことっていうのが時としてあります。
どうしよーかなーと思ったのですが、まず、関係者を集めて、状況の説明と確認をしました。「先生は、せっかく四つに分けようって考えを言っている間にじゃんけんが終わってしまって、ちょっとかわいそうだと思う。さっき、じゃんけんで勝った人にはたいへん悪いなあとは思うんだけど、もう一度じゃんけんするってことはどうだろうか。」と投げかけてみました。そしてこの子なら、わかってくれると思った子に、「どお?」って振りました。「いいよ。」という答え。他の子はその流れで「いいよ。」しか言いづらい雰囲気を作ったというのもあるのですが、それで解決しました。
今回はうまくいきましたが、こういう八方ふさがりの時って言うのは、相手の理性を信じて、最善と思われる策をぶつけて、納得はできなくても理解していくということしかないですね。
結局、最初のじゃんけんで勝った子は、やりなおしじゃんけんで四等分の中にも入れなかったのですが、きちんと気持ちを整理してくれたようで、今回は無事解決ということになりました。