第170号 12月3日
考えさせる発問の工夫
国語で「海への長い旅」という教材を学習しています。長い教材ですが、白熊が生まれて母親に大切に育てながら、海への長い旅をし、立派に成長していくという物語です。おもしろいので、時間があれば、是非お子さんと読んで見て下さい。
さて、国語は何のために勉強するのかということは以前書いたように思いますが、「考える力」をつけるということです。それで、子どもたちに投げかける発問(問いかけ)も一問一答でないものを考えるようにしています。読んだ方にはわかると思いますが、「出てくる動物は何ですか。」というような質問は、一年生ですから、喜んで手をあげてくれますが、しませんでした。全部を読み終わって最初の問いかけは、「白熊のお母さんと、皆さんのお母さんの似ているところはどんなところでしょうか。」でした。一瞬考え込んでいたようですが、すぐ手が上がり始めました。「おなかから子どもを生むこと。」「子どもにご飯を食べさせること。」「子どもに優しくすること。」「子どもを厳しく育てること。」など、十個近く出てきました。そして次の質問が「全部に同じくはいっていることってどんなことですか。」でした。もちろん答えは「子ども」です。この発問で、白熊も自分たちのお母さんも、一番大切にしているのは自分の子なんだということを、子どもたちは、うなずいていました。教材の本質に関わる質問で、しかも子どもたちがうんと悩みそうながらも、考えを導き出せるような発問を工夫していきたいと思います。
宿題は自分の責任でやること
懇談会で教材の準備のお知らせについての話が出ました。ご家庭で準備していただかなければならないものについては、学年通信や学級通信で、少なくても週末をはさんで準備ができるように流しますので、よろしくお願いします。無理なものがありましたら何とかしますので、遠慮なく申し出てください。
もう一つの宿題ですが、これは、考えたのですが、お便りでは流さないことにします。なぜかというと、お便りに書くと、親の責任が入ってきてしまうからです。「お母さんも、僕に言うの忘れたっしょ。」っていう言い訳はさせたくないです。宿題をやるのは自分であって、忘れたらその責任は自分にあるということをしっかりと教え込んでおきたいのです。忘れないために、プリントやひばりの隅っこに「宿題」って書かせるなど、忘れないための方策は指導します。
宿題は、子どもの過重な負担にならないこと、また、やる時間を十分確保することを条件としながら、これから、ちょくちょく出していきます。そして、必ず、やっているかどうか(できているかどうかではありません)をチェックします。必ずやらなければならないとのいい意味でのストレスをかけます。もちろん、やっていなければ、がっちりと叱ります。自分のことは自分で責任を持つということを、宿題を通してしっかり教えていきます。