第165号 11月26日
地域の人として子どもたちに声をかけていくこと
金曜日にかなでーるで青少年育成大会があって、時間がありましたので、参加してきました。北斗市及び北斗市青少年問題協議会の主催で、青少年の主張とパネルディスカッションの二部構成で行われました。
青少年の部では、「北斗の未来の大人たちへ〜育てよう心の絆」というテーマに基づき、五名の小、中、高校生が、発表しました。本校の六年生も代表で「ぼくの二つの夢」という題で立派な発表をしました。未来の大人、つまり大きくなった自分がどのように生きていくかというテーマで、地域を大切にしていくという発表でした。
そのあとのパネルディスカッションでは、五校の小学校のPTAの代表者が、どのような活動を通して子どもたちを育てているかという報告をしました。
そのなかでなるほどなあと思ったことを報告します。
一番、考えさせられたのは、地域の大人と大人、そして大人と子どもの関わりの弱さです。
全国の調査によると、町内会のある地域はほとんど百パーセントに近いけれども、近所で何かやるという活動をしているところは三割程度ということです。
そういう現実の中で、不審者情報が横行することも手伝って、隣近所の子どもたちに声をかけるのも憚(はばか)られるとか、保護者の側にも、「うちの子どもにかまわないで。」という風潮さえあるということです。大人が子どもをほめる、しかるということは、昔からの自然なつながりですが、それが崩れてしまっているということです。
さらにPTAの役員を決める時なども、やる前から「私できません。」と言って、活動から逃げているとしか思えない方が多いという報告もなされました。
そのような中、子どもたちと触れ合う機会をできるだけ作ろうと、組織的に、または自発的に、街頭に立ち、子どもたちに声をかけるという運動をしているという報告がありました。最初のうちは、怪訝(けげん)がられても、毎日続けるうちに、子どもたちとも打ち解けてきて、話もきちんとできるようになったということです。
私も、できるだけ、クラスの子も隣のクラスの子も、他の学年の子も声をかけるようにしています。「おはよう。」「寒くないかい。」「手袋はいて帰るんだよ。」「なるべくみんなで一緒に帰るんだよ。」今大野小学校には、四六三名の子どもたちが通っていて、全然名前など覚え切れていませんし、町であっても、この子うちの学校の子どもかなあとおぼろげながらにわかる程度です。でもスーパーなどで目が合えばわかりますし、挨拶もできています。私からも、声をかけることもあります。
保護者の皆様も、近所の子どもたちの顔と名前はバッチリという方も多いとは思いますが、時間のある時、子どもを迎えがてら、また、交通安全を見守りがてら、ちょっと外に立って、子どもたちに優しい一声をかけていただくことがあればなあと思います。そうしたら、悪いことをした時も、人の子でもしかれるようになりますよね。