第161号 11月20日

約束を守るっていうこと

 前号のどんぐりのことで、お恥ずかしいどんぐり探しの顛末を述べました。「八郎沼に行けば、拾っても拾ってもまだまだあるべさ。」と思っていたのが、なかなかそうはいかなくて、ちょっと「まずい。」と思いましたが、何とか人数分プラスアルファは集めることができて、ああ、何とか約束を破ることにならないで安心、安心といったところです。
 もうだいぶ前になりますが、学級がうまくいっていなかった時に、先輩が、「子どもと約束したことは絶対に守るようにしたらいいよ。」とアドバイスを受けました。
 約束を守るっていうことは当たり前のことのようですが、子どもたちの普段の何気ないやりとりも含めると、結構気を遣うものです。学校にいると私は聖徳太子並みに子どもたちの話を聞きます。話を聞いている時に、割って入ってきたら、ものすごく急ぐことでない限り、順番に話を聞いています。時には順番で列を作ることもある位です。
 そんな中で、「それはえらいねえ。」とか、「○○君、ちょっとおいで。」とか「それはみんなの前で言うね。」とか、話を聞いて方向性を出します。
 私がそんな子どもとの話、そして、全体に話す時に、特に気をつけていることは、「約束したことは、守る。できない約束はしない。」っていうことです。
 どんな小さなことでも、先生が約束したことを守らなければ、「先生約束したっしょ。先生、ずるい。」って言われることになります。子どもから、「先生、パソコンやりたい。」ってよく言われます。私は、「またやるってことは、約束するけれど、いつやるっていうのは今約束はできないよ。」と答えます。
 それと、もう一つ約束を忘れないための私の工夫があります。それは、忘れそうなものは、必ず黒板にメモしておくことです。黒板の隅には、二十日におもちゃ作りをすることや、子どもの飲み薬、名札を用意することなど、いろんなことを小さくメモしておきます。こうすることによって、子どもと先生の公の約束になります。子どもたちが帰って、教室に行って、黒板を見て、「メモしておいて良かった。」と思うこともしきりです。たまーにポカッと忘れてしまった時は、子どもたちにひたすら「ごめんなさい。」です。
 子どもたちを指導していく立場でもあるのでこうやって約束は必ず果たすということをしていますが、子どもたちにあまり厳密に「約束でしょ。」としてしまうと子どもをつぶすことになりますので、そこそこに、「じゃあ、今度から守ろうね。」程度にしています。私が大事にしている小さな教育実践でした。

子どもたちの作文から

きょう、パパとママとぼくでひゃくますをコピーしてバトルしてぼくがびりになりました。もっとはやくなりたいです。

 きょう、ごはんのとき、おてつだいをしました。おさらをテーブルにおきました。あつかったけど、なべにちかかったけど、つかなかったです。じょうずにおきました。