第156号 11月13日
「自分と比べます。」
今週は朝読書なので、朝自習の百ます計算はありません。子どもたちも何か寂しそうに見えたので(かなり私の勝手な思い入れが入っています。)、一度今の時点の子どもたちの練習成果をきちっと押さえておこうということで、時間を計って百ます計算をやってもらいました。
よーいドンで一斉にやります。そして、全部できたら、「ハイ」って手を上げてもらいます。そうしたら私は、「○分○秒」って私が言ってそれを子どもたちが記録のところに書きます。早く終わった子は、だまーって本を読むという約束を事前にしておきます。
「みんな、用意はいいか。それじゃー、よーいドン。」みんなの緊張を感じます。一番早い子は、三分を切りました。その後、ぼちぼちと、手が上がります。でも、多くの子どもにとっては、待っている時間の方が圧倒的に多くなります。それでも、みんなで最後の一人ができるまで待っていました。そして、全員が終わって、いつものように○つけをしました。
その後、私は、子どもたちに聞きました。「百ます計算で、大切なことって何ですか。」子どもから、「速くやること。」と出ました。「あとないかい?」子どもたちは、考え込みましたが、「最後までがんばること。」が出てきました。「そうだね、今日は、全員ができたよね。そして、みんなで最後まで応援していたよね。このことってすごく大事なことなんだよ。」と教えました。
もう一つ聞きました。「今度のときは比べてもらうからね。何と比べるか、考えてごらん。」ちょっと難しい質問でした。「隣の人。」、「速い人同士」、「友だち。」いろいろ出ました。「違うんだよなあ。」と言っていた時、Mちゃんが「自分…?」と答えました。「Mちゃん、その通り。よくわかったね。すごいことだよ。」ついでにどうやって比べるか尋ねてみましたが、そこまでは説明できませんでしたが、よく「自分」ていう答えが出せたなあと思います。
「速い人はめちゃくちゃ、速いよね。その人を抜かそうと思ったってなかなかできないよね。それじゃあ、自分と比べるってどんなことだろね。十二月にもう一回百ます計算を計ってみようよ。今日の記録は先生がしっかりつけているから、一ヶ月後の自分の記録と比べてみようよ。みんなは、学校やおうちでがんばっているんだから、きっと、今より速くなっていると思うよ。」って。
これから、引き算も入ってくるし、漢字もだいぶ入ってくるし、百ますの足し算ばかりの朝自習はできなくなってくると思います。でも、どこかでこだわりながら、一ヶ月後に、子ども自身が自分の成長をわかり、結果を出せるよう指導していきたいと思います。