第115号 10月1日

失敗から学ぶことを大切に

 毎日子どもたちと過ごしていて、ほめることもたくさんある一方、注意したり、じっくりと指導したりしなければならない場面というのも結構あります。その時、私ができるだけそうしようと思っているのが、その日のうちの解決ということです。
 犬の話で恐縮ですが、我が家はよく甘噛みをしますが、強くかじった場合は、その場で鼻の頭をビシッとやります。しかるのはその場でなければなりません。おしっこをちゃんとおしっこシートの上にした時は、その場で、思い切りほめてあげます。
 このことは、子どもたちを育てていくことにも、同じ方程式が当てはまると思います。いいことも悪いこともその場でほめたり、しかったりすることが大切だということです。
 子どもたちにとって何か失敗してしまった時、「あ、まずい。」という気持ちが働きます。(働くはずです。)その時に教師が声をかけ、一言注意したり、また、じっくり話を聞いたりなどして、事態を分析して、相手の気持ちも考えるなどの時間を取ることも大切ですね。
 私はよく子どもたちの話を聞いて、「じゃあ、誰が悪いの?」って聞いて、自分の非を認めさせることがあります。子どもたちは、最終の結論を出して、「じゃあ、どうする?」、「謝る」という行動に移ってもらうことになります。私は、こちらから「謝んなさい。」っていうことは、あまり言いません。子どもから反省の行動を引き出すようにしています。話を聞いてどっちもどっちという時は、子どもたちは、お互いに「ごめんなさい」しています。
 こんなことが日常茶飯事のように毎日、毎日、毎時間、毎時間起こるわけです。私は、特に「失敗経験」というのも子どもたちの成長には大切なことだと思います。「失敗は成功のもと」という諺のように、失敗してこそ、今度は同じ失敗をしないようにするという成長をすることができます。失敗経験がないと、失敗した場合、その失敗を隠そうとしたり、逃げたり、人のせいにしたりしてしまいがちになります。
 子どもが小さいうちは、時には親も連れ立って、先方に謝りに行くなどということがあるかもしれません。子どもを叱って、一緒に泣いて、それでも最後に「いいお勉強になったね。」って言えるような子育てになればいいですね。
 ですから、保護者の方においても、「これで子どもがまた、一つ成長したんだわー。」と思って、子育てを楽しんでいただければと思います。