第68号 7月17日

通知票の悩み

 学期末は、我々教師にとっては、お悩み多き時期になります。通知票を作成するからです。私にとっては、学級担任は久しぶりなので、通知票を書くのも久しぶりです。何と言っても悩むのは所見、いわゆる文章で一学期の様子をお知らせするところです。文を書くのは比較的慣れてはいますが、この所見はちょっとエネルギーを使います。こちらはらは二十三名を書きますが、読む方は一人のお子さんの分。思いがうまく伝わるか、また、こちらが思ったのと違う解釈にならないかなど考えます。気づいたことを書き留めたノートを見ながら、子どもたちが帰った教室で、ボーッとしながら考えたこともありました。この連休で所見を考えていたところです。
 学習の評価の方は、「がんばろう」、「できる」、「よくできる」の三段階評価となっています。今は、絶対評価といって、みんなができれば全員が「よくできる」につけることができます。お父様、お母様の中学校時代はおそらく、「5」と「1」が学年の7パーセントっていう相対評価であったと思いますが、それとは違うということです。
 「よくできる」と「できる」そして「がんばろう」の境目をどのへんに置くか、学年でも話し合いましたが、あまり「よくできる」の大安売りはしないことにしました。普通のレベルよりかなり上回っているものを「よくできる」に設定いたしました。ですから「できる」になっていて「よくできる」にはついていなかったとしても、心配することはありません。基準には達しているということですから。
 プリント類やノートの様子、ふだんの様子などを総合的に判断しながら評価をして、一覧表にまとめるのですが、最後いスタンプを押す段階になって、もう一度悩んで、変更することも正直あります。
 人間が人間を評価するということは、実に難しいものだなあと、この仕事をしていて、つくづく感じます。本当にその子一人一人のすべての能力を見極めているかと言うと、わからないところもたくさんあるというのも事実なのかもしれません。そういうことで、今悩み多い時期であるというお話をさせていただきました。
 ともあれ、子どもたちにとって楽しみな通知票です。「よくできる」の数を数えることよりも、まず「一学期、元気に通うことができたね。」とほめてあげていただければと思います。

子どもたちの日記から

きょう、ごねんせいのおねえさんと、おそとであそびました。たのしかったけど、あめがふってきて、ざんねんでした。もっとあそびたかったけど、おうちにかえりました。