第56号 7月4日

 物を大切にすること

 今朝の職員打ち合わせで落し物の話が出ました。落し物は、全部まとめて、並べて、廊下に展示しています。参観日にいらっしゃったお父さん、お母さんは、前を通っているはずなので、おわかりかもしれません。
 でも、なかなか数が減りません。体育帽子、手袋、ハンカチ、ジャージ、中には鍵もありました。それら全てに共通することは「名前が書いていないこと。」
家のものと思われる鍵も三つありました。なくして気づいていないんでしょうか。いや、そんなはずはないと思います。
自分のものへ愛情を持つこと、自分のものがなくなった時の危機感に欠けているところがもしかしたらあるのではないかと感じました。家の鍵がなくなって気づかないはずないですよね。鍵を落としたら真っ青になるのが普通じゃないかと思うんです。
 話はちょっとずれますが、私は放置自転車をよく警察に届けます。家には警察からもらったピンクの紙がいっぱいあります。妻には「お父さんも好きだねぇ。」と言われていますが、ほとんどが乗り捨てられた自転車。持ち主に戻ればと思ってやっています。
 ところが、警察に届けても、被害届がでているのが数台に一台位。あとは、被害届も出ておらず、また所有者もわからずです。持ち主がわかって警察から連絡をしても、「もういらないです。」っていう連絡をもらったこともあります。
 自転車にもなくなれば、次新しいのを買うという現代社会の姿が垣間見られます。それでもたまーに、持ち主に戻って、御礼の電話などもらえると、ホッとした気持ちになります。
 さて、本題に戻して、一年生の保護者の皆様には、入学当初、記名についてはたいへんなご苦労をいただきました。おかげ様で、ブロック一つが落ちていても、鉛筆一本が落ちていても、持ち主に届く状態が続いています。最近になって、たまにですが、持ち主が行方不明のものも出てきています。
 今一度、細かいものへの記名を確認いただければ幸いです。そして、「なければ次新しいの」という安易な考えを子どもたちに示さず、鉛筆一本でも、徹底して探させる躾みたいなものも、時には必要かと思います。物が豊富である時代ではありますが、物を粗末にしていい時代ではありません。お子さんにもそんなお話をする機会があれば幸いです。