第40号 6月15日

跳べた 跳べた

 今、体育は、なわとびをやっています。体育はほとんどの時間を二組と合同でやっています。最初の勉強の時は、学年通信の書き方が悪くって半分位の子どもしかなくて、交代交代でやりました。
 今日の体育の時間、二組のR先生と相談して、跳べる子と跳べない子を自己申告で分けて、今日は跳ぶことが苦手な子どもを中心にすることにしました。
 二、三分練習して、私は、子どもたちに「だいたいつっかからないで跳べるチャンピオングループとすぐつっかかる練習いっぱいグループに分かれてもらいます。」と言って、どちらのグループで練習するか決めさせました。大体半々に分かれました。「えーっ、もっと跳べる子たくさんいたはずなのに。遠慮深いんだなあ。」と思いながらも、自分で選んだコースなので、とりあえずOKしました。
 チャンピオンコースへの指示は、二人一組になって、一人は跳んで一人は跳んだ数を数える役をすること。そして、交代しながら、最初二十回跳べるまでがんばる。それから、五十回を目指すというステップで練習する。ずっとやっていると疲れるので、疲れたら少し休むという指示をしました。この子たちはちょっと自分たちにお任せして、教師陣は練習いっぱいコースの子どもたちのめんどうを中心にみました。
 まずは、子どもたちの自己選択が正しいか跳ばせてみました。そこそこに跳べる子は、「あんたちはチャンピオンコースへどうぞ。」と組を作って、移動してもらいました。残ったのは十人位だったかな。全くなわとタイミングが合わない子、飛べても一、二回の子です。
 私はなわとびのことを深く研究しているわけでも何でもないので、詳しいことを言えないのですが、指導方法として、@両手で縄を持って、後ろからぐるっと前に回す(跳ばない)。そして、前に来た縄をまたぐように一歩前へ出る。これによって、縄の回し方を練習します。なわを回すということが十分でない子が多いからです。この練習で、腕の使い方を学びます。A縄の両端を片手で持って、後ろから前にぐるぐる回します。ちょっと練習すればこれは簡単にできますので、その回しているのにタイミングを合わせながら、跳ぶ練習をします。ツーステップ(跳んで、軽く足踏み、跳んで、軽く足踏みのパタン)をしっかり覚えます。これを手を替えながら、跳ぶタイミングを教えます。この二つをつきっきりで一人一人教えました。この日の授業はなぜか、私のところに二組の子が来て、R先生の方は、一組の子が来ていて、「違うクラスの子を教えるのもなかなかいいもんだなあ。」と思いながら教えました。このステップがだいたいできるようになるとなわとびの基本のコツはつかめたことになりますので、跳ばせてみます。最初は、よちよち状態でしたが、最初の一回が跳べ、やると二回、三回と跳べるようになります。表情もニコニコになってきます。その子たちに拍手をしながら、「がんばってね。」と言って次の子に指導しました。
 跳べる子はちょっとほっぽらかし状態でごめんなさいだったのですが、跳べない子が跳べるようになった瞬間は、教師をやっていてとってもうれしい瞬間です。授業が終わった時、どの子も汗びっしょりで、私も含めてがぶがぶ水を飲んで、「やー、疲れたけど、みんながんばったねぇ。」と声をかけてその日の体育は終わりました。