第21号 5月15日
「Sくんの『ち』」
この間のことです。朝学校へ行くとS君が「先生、『ち』五枚ちょうだい。」。なんでかなあと思って話を聞くと、その前の日、「ち」の勉強をしていて、何人かの子に「この『ち』は最高にうまい。」って紹介してあげたうちの一つの「ち」がSくんのだったのです。とっても嬉しかったんだろうな。ほめることって大切なんだなあとその時思いました。Mちゃんも「先生、『け』と『つ』と…のプリントがほしいです。」って言ってきて、コピーしてあげました。できるだけ子どもたちの学習要求には応えていきたいと思いますので、どんどん言ってもいいですよ。
さて、ひらがなの練習もだいぶ進んできました。子どもたちには学校でやる分ともう一枚、家でやる分と二枚ずつ渡しています。おうちの分は、お子さんにとって無理のないように指導いていただければ助かります。
このところ、ご家庭で指導されたプリントも多くなり、○つけで私の方は商売繁盛しています。最近思うのが、「子どもたち、字がうまくなってきたなあ。」っていうこと。厳密に言えば、「字がうまくなってきた子どもが多くなってきた。」ということです。
子どもたちにひらがなを教える時、上手になるポイントを教えています。例えば、昨日やった「ぬ」であれば、あたまがしっかり出ること、まっすぐ入ってグッと曲がること、最後の丸いところは平べったくすること、広場があることなどです。
なぞるあたりまではいいのですが、白いところに書く最初の文字が大切です。一つ書かせて、私が言ったポイントが守られているか自己チェックしてもらいます。その緊張が緩まないようにあと二回書かせて、その字を使った言葉、そして自分で思いついた言葉を書いてもらいます。
子どもたちに百回以上言っているのが「手本を見て書くんだよ。」手本を見て『ていねい』に書くと必ず字は上手になります。手本を見ないで文字だけ埋めていると、いつまでたっても自己流でしかありません。字は上手になりません。
ご家庭で見ていただける機会がありましたら、曲げ方、高さ、長さなど部分的なものでもいいので、手本を見てていねいに書いている文字をほめてあげていただければ幸いです。
たまたま、手元にあったプリントの上から何枚かです。うまいのはまだまだありますので、念のため。