第20号 5月14日

 おべんとうに感謝

 雨の中の出勤となり、学校へ着くと、「今日遠足あるんですか。」という電話が何本か。
 そんな心配を吹き飛ばすように最高の遠足日和となりました。
 遠足に対するうれしさが子どもたち一人ひとりの表情から感じ取れました。
 子どもたちが幸せだったのがおやつの時間と、お弁当の時間。おやつの時間の楽しみはおやつの交換。もらってあげて、またもらって、と私もたくさんの子どもたちからバラエティーにおやつをもらいました。
 お弁当の時間では、心配していた孤立する子もなく、気の合う仲間とシートを広げていました。手作りの弁当は、いつもの給食とは一味違って、見せ合いながら、自慢し合いながら、また交換しながら、食べていました。お母さんに「ありがとう。」って言ったかどうかは、わかりませんが、とってもとっても感謝している様子ははっきり伺えましたことはお伝えしておきたいと思います。
 函館公園の噴水は、行かれた方はおわかりだと思いますが、近年改修され、水の中に入れるようになっています。その日は遠足シーズンだったこともあり、他の学校の高学年の子がズボンをまくって水に入り楽しんでいる中、うちの学校は、「中には入らない」という約束にしたので、ちょっと残念そうでした。もっとも着替えなしで水に入れることはあまりにも危険要素が高く、賢明な判断ではあったと思いますが。
 さて、遠足で一つ考えされられたことがあります。あいさつのことです。近年「知らない人に声をかけられても応えない。」という暗黙のルールみたいなのがあります。私は出掛けに教室で、「会った人には大きな声でごあいさつしようね。」って指導しました。
 子どもたちを連れながら、道行く人たち、出店の人たちにあいさつをしながら進みました。「どこの学校から来たのさ?」、「あんたたち何年生?」って声をかけられ、子どもたちはニコッと答えていました。出店のおにいさんと会話が弾んだ子どももいました。
 学校に帰ってきて、職員室で知らない人に声をかけられた話が出て、花を見ながら、あいさつしながら公園を歩いたことが指導として良かったまずかったのか悩みました。でも、「何年生?」って聞かれて、知らんぷりするような子どもには育てたくないし、難しい問題だなあと思いました。みなさん、どう思います?
 私は、校内では、できるだけ全部の子に「おはよう。」って朝あいさつすることにしています。
お父様、お母様、地域でもたまに皆さん外に出て、登校する子どもたちに、「おはよう、行ってらっしゃーい。」って知っている子にも知らない子にも声をかけて、地域で子どもたちを育て、地域で子どもたちを守る環境が大切なんだよなあとそんなことを思いました。
現実問題、変な人はいるけれど、人間、原則は信頼し合うってことが大前提であるべきじゃないなのかなあと思いました。